普段、意識することの少ない「舌の位置」。
実はこの小さな習慣が、呼吸、歯並び、そして心身の在り方に大きな影響を及ぼすことをご存じでしょうか?


舌の“正しい位置”とは?

口を閉じているとき、舌先は上前歯のすぐ裏側
スポット」と呼ばれる膨らみに軽く触れ、舌全体が上顎にふんわりと吸着した状態が理想的です。


これが「正しい舌位」とされ、歯列、顎、気道、そして顔つきや発音まで自然に整えてくれます.

舌が正しい位置にあれば、気道が広がり、鼻呼吸がスムーズになりやすくなるのです。


鼻呼吸と穏やかな心~伝統に根差す身体操作

日本武道や茶道、農作業など伝統的な身体使いは
「腰を安定させる」や「丹田に気を集める」など “内面の重心” を重視してきました 。

舌が正しい位置に収まっていることで口腔が閉じ、自然に鼻呼吸が促されます。
鼻呼吸は、酸素をしっかり取り込みながら心を落ち着け、集中力を高める助けとなります。

武道の達人たちは静かな所作の中で深い呼吸を行い、丹田を意識しながら身体操作を磨いてきました。
その根本には、舌を正しい位置に保つことで頭頸部が安定し、体幹や仙骨と呼吸の連携が生まれる
そんな知恵が秘められています。


乱れる現代人の舌~デジタル時代の落とし穴

スマートフォンやパソコンで前傾姿勢が続くと、舌の位置は下がりやすくなります。
その結果、口呼吸が習慣化し、

  • 歯並びや顎の乱れ
  • 睡眠の質の低下
  • 落ち着かない・集中できない

といった不調につながることも少なくありません。


日常でもできる「舌の意識」

まずは、口を閉じて唇をリラックス。
舌先を上前歯の裏のスポットへ置き、舌全体を上顎にそっと吸着させるようにします。

ここに「丹田を意識しながら鼻呼吸」を組み合わせると、身体の安定感や心の静けさがぐんと増します。
武道や伝統文化の稽古の際にも、この意識を取り入れてみてください。


舌の位置を整える~心身を結ぶ“小さな知恵”

舌の正しい位置は、ほんのわずかな習慣。
けれども、その積み重ねが身体と心のバランスを取り戻し、日々の在り方を変えていきます。

日本古来の身体文化に秘められた知恵が、現代人の健康を支える鍵となるのです。

舌の位置を整えることで、身体と心のバランスを取り戻してみてください。

スピリチュアルボディセラピスト
Arti(アルティ)


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